・ガス料金が高い方
・ガス料金の節約方法が知りたい方
・ガスの契約を検討中の方
僕はガス会社で、10年以上働く現役のガス会社社員です。
ガス料金(特にプロパンガス)が高いと思ったことはありませんか?
近年は、エネルギー価格の高騰の影響もあり、「ガス料金が高い。」と言われることも多いです。
では、高いガス料金を抑える方法はないのでしょうか?
実は、ガス料金を節約する方法は、意外にも簡単にできることがあるんです。
節約方法は、主にこのパターンに分けられます。
上から順に節約効果が高く、この重要度順に実践することがおすすめです。
重要度★★★ガスの契約を見直す
重要度★★ 給湯器の使い方を見直す
重要度★ ガスコンロの使い方を見直す
中でも、効果の高い方法は、料金プランやガス会社の変更によって節約する方法です。
給湯器の使い方、ガスコンロの使い方によっても節約することができます。
これらの節約方法を組み合わせることにより、年間10,000円以上の節約も可能です。
この記事では、ガス料金節約のために、やるべきことを重要度順にくわしく解説していきます。
平均的なガス料金とは?
平均的なガス料金は、世帯人数、使用方法により異なります。
世帯人数による、平均的なガス料金は以下の通りです。
- 1人世帯 \3,331
- 2人世帯 \4,900
- 3人世帯 \5,555
- 4人世帯 \5,427
- 5人世帯 \5,506
参考データ 総務省 家計調査 2022年
世帯人数が増えていくにつれ、ガス料金は高くなる傾向です。
重要度★★★ ガスの契約を見直す

ガス料金の節約に関して、一番効果が大きいものが料金プランやガス会社を変更することです。
ガス会社を切り替えることや、ガスと電気のプランを検討することにより光熱費が削減できます。
まずは、現在の契約について確認することから始めてみましょう。
ガス単価や電気の単価まで把握しましょう。
プロパン(LP)ガス会社を変更する

プロパンガス料金は、会社ごとに料金単価が違います。
ガスの単位は㎥「立法メートル」「りゅうべ」という単位が使われます。
【㎥₌○○円】がガス単価となり、これに基本料金と、設備料金が加わったものがガス料金になります。
安いところで㎥₌270円、高いところで㎥₌800円を超えるところもあるみたいです。
ただし、実際に継続して供給するには400円台でないと難しいと思います。(2023.10月時点)

㎥₌800円はさすがに高すぎるけどね!
全国平均は1㎥あたり690円前後なので、690円と仮定して、計算します。
参考:石油情報センター(2023.8)
2つの単価で10㎥使用すると、以下の通りになり、これだけでも1ケ月で3,000円近くの節約になります。
10㎥×400円₌4,000円(単価400円の場合)
10㎥×690円₌6,900円(単価690円の場合)
ガス会社の切り替えだけでも、月間でも数千円、年間では数万円単位でガス料金に差がつくこともあります。



単価の安いガス会社に変更するだけで、お得にガスを使用できるようになります。
ガス会社の変更についてはこちらで詳しくまとめています。
ガスと電気のセット割にする
近年では、ガス料金と電気料金を一緒の会社にすると、料金を割引する制度を適用する会社が増えています。
一定の条件はあるものの、単純にガスと電気の会社をまとめるだけで料金の節約ができます。



電気とガスをそれぞれ別会社で使うと、基本料金が×2になります。
同じ会社でまとめてしまうと、基本料金が1社分で済む上、さらに割引が適用されることもあります。
都市ガスに変更する
一般的にプロパンガスと都市ガスでは、都市ガスの料金の方が安くなります。
プロパンガスには、配送コストなどの要素で人件費がかかるため、1割~2割ほど都市ガスに比べて割高です。
そのため、都市ガスへの変更をするだけでも料金は安くなります。
オール電化にする
ガス料金は3つの料金【基本料金】【㎥料金】【設備料金】から構成されています。
基本料金
+㎥料金(1立方メートル当たりの料金)
+設備料金で構成されています。
実例:
1500円(基本料金)
+500円/㎥(㎥料金)
+300円(設備料金)でガス料金となります。
ガスと電気の併用している状態だと、ガスの基本料金、電気の基本料金がそれぞれかかることになります。
ガスを使わず、オール電化になると基本料金が電気のみとなり、ガスの基本料金が節約できます。
重要度★★ 給湯器の使い方を見直す


次に重要な節約方法は、給湯器の使い方で節約することや、給湯器を熱効率の高いものに変更することです。
給湯器を交換する(エコジョーズ、ハイブリット給湯器)
従来型の給湯器と比べて、エコジョーズは熱効率が良く、年間で比べると¥10,000~\15000程ガス料金が安くなります。(夫婦と子供2人の4人家族の場合)
少ないガス使用で効率的にお湯を沸かすことができる給湯器です。
簡単に説明すると、お湯を出すのにかかるガスの消費量を抑えることができます。
従来型の給湯器が10~15万程度で購入出来るのに対し、エコジョーズは20万前後費用がかかります。
しかし、ランニングコストまで考えると、数年で元は取れる計算になるので、エコジョーズなどの高効率給湯器に変えることで節約になります。
※ハイブリット給湯器への交換は、本体が高額なため、世帯人数・ガスの使用状況で安くならないことがあるため、注意が必要です。
追い炊きの回数を減らす


お風呂は最初にお湯を貯めた時から、時間を開けずに家族全員入ってしまいましょう。
極端ですが、意外と馬鹿にできません。
ガス料金の高い安いは、お湯をどれだけ使用するかによって変化します。
追い炊きを1日1回する場合、追い炊きをしなかった場合と比べて、毎日1人2回ずつ風呂に入るようなものです。
それでは、ガス料金が高くなるのも無理はありません。



湯船の温度はすぐ下がってしまうので、時間が開く場合は保温シートを使うなどして冷めないよう工夫します。
湯船に貯めずシャワーにする
湯船に約180Lのお湯を貯めようとすると、シャワーで約15分間お湯を出しっぱなしにすることになります。
シャワーで15分間ずっとお湯を出しっぱなしにして使うことは、少ないと思います。
特に、男性なら15分間もシャワーを使うことは少ないと思います。
そのため、湯船にお湯をためずにシャワーで済ますとそれだけでもガス料金の節約になります。



夏場であれば、湯船につからなくても問題ない方も多いのではないでしょうか。
シャワーの設定温度を下げる
シャワーの設定温度を下げることにより、節約になります。
ガス給湯器は、水温から、設定温度まで温度を上げる際にエネルギーを使います。
そして、お湯を沸かすために必要なエネルギーは、設定温度が高いほど、多くなります。
無理をしない程度に温度を下げるだけで節約することができます。



今使っている温度より1℃下げるだけで大丈夫。
シャワーの使用時間を減らす


ガス給湯器での節約は前述のとおり、いかにお湯を使う時間を減らすかがポイントです。
特に洗っている間シャワーを出しっぱなしにしているとどんどん料金がかかってしまいます。
面倒でも、1度止め、洗う時にまたお湯を出すようにすると節約になります。



これも意外と馬鹿にならないのでぜひ試してみてください。
シャワーヘッドを節水タイプに交換する
節水型のシャワーに交換します。
水の使用料を減らすことにより、お湯を出す量も自然と減少するため、ガス料金の節約になります。
食器洗いはゴム手袋を使い、水で洗う


冬場のガス料金が高い原因の1つは食器洗いをお湯ですることです。
お風呂で使うお湯も、キッチンで使うお湯も同じくガス料金がかかります。
ガス料金が高い家庭でも、お風呂のお湯は節約するのに、なぜかキッチンではお湯をガンガン使う方が多いです。
水で洗うのは冷たくて無理ならば、厚手のゴム手袋をして水で洗いましょう!
給湯器の使い方で節約する方法についてはこちらで解説しています。
重要度★ ガスコンロの使い方を見直す


正直ガスコンロでの節約は、プラン変更や給湯器での節約に対し、あまり効果が大きくはありません。
他の節約をいろいろと試した後、さらに節約効果をあげたい場合に実践してください。
レンジを使い下茹でをする


下茹でが必要な食材はレンジて加熱してから調理します。
煮込みが必要な料理はレンジを使って下茹でをすることにより、調理時間が短くなるため、節約になります。



特に、固めの食材、大根やニンジンなどは、煮込みの時間が大幅に短縮できます。
湯沸かしはケトルを使う


湯沸かしをする場合はガスコンロではなくケトルを使うことで節約になります。
ガス料金の節約だけでなく、時短の効果もあります。
蓋や落し蓋を使う


料理をする場合に、落し蓋や蓋をすることにより熱効率が上がり、素早く火を通すことが出来ます。
時短になるため、ガス料金の節約になります。
ガスコンロを使った節約についてくわしくはこちらで解説しています。
番外編:支払方法の変更で節約


節約方法を実践した後には、ガス料金のお支払方法を変更して、節約することができます。
・クレジットカード
・電子決済(paypay)などで請求書払い
上記の支払い方法に変更することで、ポイント還元を受けることができ、節約になります。
1%ポイント還元されるだけで、ガス料金が1%安くなったと同様の効果が期待できます。
公共料金の支払いではポイント還元されない場合もありますので注意が必要です。
まとめ


ガス料金の節約を考える場合に、大きく成果を出すには以下のことが重要になります。
・契約を見直すこと
・プランを変更すること
・料金単価の安いガス会社に変更すること
どれも大変そうに思えますが、実際難しくありません。
ガス料金比較サービスや、ガス会社の変更代行サービスを使用することにより、簡単に比較検討ができます。



電気もガスも契約した時のまま、変更されていない方は見直しが必要になるかと思います。
この機会に、電気料金の見直しも含めて検討してみてはいかがでしょうか?
詳しくはこちらで解説しています。